CAを経験・その後 佐藤さん編
2021年07月27日|CREW WORLD編集部
「夢を叶え切ってからも楽しく働けることを証明したかった」 そう笑顔で話してくれたのは、
広報へとキャリアチェンジされた佐藤チェルシーさん。
自分のバックグラウンドを活かしたかったというCAへの想いや
キャリア支援を受けて起こった感情の変化について聞きました。
インタビューワー:松永有加(CREW WORLD Official MUSE)
今日はよろしくお願いします!
佐藤チェルシー
佐藤チェルシー 自然エネルギー系 新電力会社・広報 (大分県出身)
新卒で日系航空会社の客室乗務員として入社。約6年間在籍。
その後新電力会社の広報へとキャリアチェンジ。国内外の旅情報やエアライン就活情報発信アカウント@hanamaru_crewを運営
@cherupanna
cherupanna@twitter
まずはCAの仕事について。
チェルシーさん、今日はよろしくお願いします!
はじめに、CAの志望動機を教えてください。
昔から、様々なルーツを持つ自分だからこそできる仕事をしたいなと漠然と考えていました。
日本と世界の架け橋に!みたいな凄いことはできないけれど、例えば文化の違いによるギャップを埋める潤滑油となる役割を担える仕事がいいなと。
様々なルーツとは?
親がハーフ同士で4か国ほど混ざっています。 そうだったんですね! 高校の修学旅行でニュージーランドに行った時にあるCAさんに一目惚れして、 素敵な出会いがあったんですね!
また、大学時代に力を入れていた国際交流ボランティアの活動を通じて、 実際にCAになってみてどうでした?
毎日素敵なクルーとの出会いがあり、自分ももっと頑張らなくてはと刺激になりありがたかったです。 機内での忘れられない思い出はありますか?
たくさんあるのですが、中でも涙が出そうになるくらい心に残った出来事があります。 それは忘れられないですね…。 大変だったことは何より「人間生活」ができないこと(笑)
わかります(笑)朝の二時に起きたり、夜遅くに出社したり…。
あと、毎回違うメンバーで仕事をするのでお互い「いつもの自分」を知らないこと。 確かに。どんなシチュエーションでもいつも通りのパフォーマンスを発揮しなければいけないのは大変ですよね。
4歳で大分に移住するまではカリフォルニアで育ちました。
中でもCAを選んだ理由は何だったんですか?
「私もこの方みたいに人をあったかい気持ちにできるような仕事がしたい!」と思ったのがきっかけでした。
年齢や国籍・文化など、背景の違う仲間たちと何か1つのものを作り上げる難しさと楽しさを知り、その経験を活かせるのではないかと思ったこともCAを志望した理由の1つです。
自分の工夫次第で誰かの1日に彩りを添える事ができて、その反応がすぐに返ってくるのがモチベーションUPに繋がりました。
シカゴ行きの機内でサービスを担当させていただいたお客様と話がはずみ、最後に桜のシールをたくさん貼ったお礼のメッセージカードをお渡ししたんです。
そしたらお客様が急に涙を流して「実は母が亡くなって日本に帰っていて気分が落ち込んでいたけれど元気がでました。桜は私の一番好きな花なんです。本当にありがとう。」とおっしゃって、思わずもらい泣きしそうになってしまったことがあります。
「お客様は色んな事情を抱えて飛行機を利用しているのだな、私のほんのちょっとの行動が誰かの一瞬を彩ることができるのだな」と改めて気づかされた出来事でした。
お客様の本音を引き出したチェルシーさんの親しみやすさや優しさが想像できるし、お客様にとってもきっと忘れられないフライトになったと思います。
CAの仕事で大変だったことは?
ハジメマシテから始まるのにチームワークを発揮して1つのフライトを作り上げる難しさは想像以上でした。その分達成感は存分に味わえます!
キャリアチェンジについて。
ここからはCAになってからのキャリアについて伺っていきます!
約6年間CAとして働いていたチェルシーさんですが、転職しようと思ったきっかけは何だったんですか?
辞める2年ほど前に体調を崩し3ヶ月休職しました。
復帰してからは習熟に追われてがむしゃらに頑張っていましたが、そこからも体調を崩すことが多くなって。
CAの場合、チェルシーさんのように体調が原因でキャリアチェンジを意識する人は多いように思います。
「この仕事はとても好きだけど自分のような体質では続けるのは難しいな」と感じ始めたのと当時に、「違う世界も見てみたい」と思い転職を決めました。
次にどんなことをするかは決めていたんですか?
可能な限り仕事はしていたいので、飛び続けるのが難しいのであれば20代のうちに転職して"オフィスワーク"というものを学びたいと思いました。
なるほど。KoLaboはどのようにして知ったんですか?
2年目で国際線を飛び始めて毎日疲弊し始めていた頃(笑)、
なんとか仕事を楽しむ術を見つけるぞ!と同期と匿名のインスタアカウント(@hanamaru_crew)をクララさんが見つけて声をかけてくださったのがきっかけです。
SNSのつながりすごいですね!
そこから仕事について色々お話する中で、セカンドキャリア支援を行なっていることを知り、キャリアカウンセリングを受けることになりました。
実際にキャリアカウンセリングを受けてみてどうでしたか?
希望することやできれば避けたいことなどを細かく聞いてくださり、結果私の場合は全てを叶えてもらいました。
転職活動はどのように進めていったんですか?
転職活動を本格的に始めるかと思った矢先にクララさんから「おもしろくてチェルちゃんに合いそうな会社がある!」と連絡があり、そこがあまりにもしっくりくる会社だったので私の転職活動は突然始まりサクッと決まりました。
そのしっくりくる会社について教えてください!
「みんな電力株式会社」で広報業務を行っています。 主な仕事内容は取材対応/プレスリリース作成/SNS運用など。
CAから異業種にキャリアチェンジしようと思ったきっかけは?
夢ややりがいは叶えて十分やりきったので、次は知識も経験もない新しい世界に飛び込んでみたいと思っていました。
CAは潰しがきかないと言われるけど、そんな事はないし楽しんで働ける!ということを示したいとも思いました。
確かに、CAは潰しがきかない職業だというイメージはありますね。
エネルギーやブロックチェーンのことはもちろん、
広報とは何なのかも全くわからないレベルだったので、入社直後(遅いかな?笑)に書店にある広報の本を片っ端から読みました。
本を読めば大体の概要は把握できましたが、広報は会社によってスタイルがそれぞれ全く違うので、あとは会社の色を把握して順応していくようにしました。 たまにですが、他社の広報さんの集まりに顔を出したりしてお話を聞きました。
順応していくこともそうだと思うのですが、ほかにCAの経験が活きたと思うことはありますか?
「会社のファンをつくる」という共通点があるなと思います。 親しみやすさを持ってもらえるような工夫は人と会うどんな場面でも生きますし、SNS運用にも活かせます。
入社前後のギャップや大変なことはありましたか?
不安に思うことは都度クララさんに細かく拾っていただいていたので、私の場合入社後のギャップはほとんどありませんでした。
生活リズムにはすぐ慣れましたか?
はい。ただ、CAは1つのフライトが終われば完結ですが、今は常に何かしらの案件を抱えている状態なので、その感覚に慣れるまでは少し時間がかかりました。
たしかに、そこは大きく違いますね。
CAをしていた頃は休みの日もメールを見たり仕事に手を出している人を見て「信じられない!」と思っていましたが、今はその気持ちがわかります(笑)
現在の働き方はどうですか?出社の頻度など。
今は基本在宅やリモート推奨です。 ただ、オフィスで実際に会って生まれるものもあるので、必要な時は出社もOKです。 弊社の代表も「オフィスは気分転嫁に好きな時に使って」と言っているので、毎日だいたい4分の1くらいが出社しています。 やることがしっかりできれば時間や場所は自由なので、働きやすいなと感じます。
なるほど。今の会社に入って何か変化したことはありますか?
生活面でいうと仕事柄、「人にも地球にも優しい選択肢」に出会い学ぶことが多いので、少しでもエコを意識したものを持つようになりました。 会社にもマイボトルやストローを持参しています。
今回、仕事用バッグの中身をご写真付きでご紹介してくれました!
仕事用バッグの中身
- マイボトル 腸活を意識してお白湯を飲むようにしているので、会社のウォーターサーバーで補充するために保温ボトルを持って行っています。 いつかのJALの機内販売で買ったリサとガスパールのもの。
- AirPods SNS用に動画編集などをiPhoneですることが多いので、オフィスや移動中に作業の必需品です。
- 社員IDカード
- 手帳 スケジュールはもちろん、ToDoリストを書いてタスク管理しています。 取材などの発言をメモする時にも使っています。
- ボールペン スターフライヤーの飛行機ペン。 やっぱり飛行機グッズはテンションが上がるので持っていることが多いです!
- iPhoneケース 小物入れ付きケースにPASMOとともに入れています。 社用携帯ケースは土に還る素材のものを選びました。
- ポーチ ANAの機内販売のもの。 大好きな同期がプレゼントしてくれたもので、大切に使っています。 メイク直しセットやハンドサニタイザー、マイストロー、充電器など細々とした物を入れています。
- ミニ財布
- 名刺入れ
- リップ
- パウダー
- MacBook
- エコバッグ チェルシーもエコバッグが可愛くてお気に入りです!
- チェルシー(飴) 名刺代わりにお渡しすることも。 お会いしたら差し上げます!(笑)
- マイ箸/マイスプーン よくおやつを買ったり差し入れをいただいたりするので持ち歩いています。
キャリア支援について。
KoLaboのキャリア支援を受けた感想を聞かせてください。
クララさんは、「前職がこうだからこう」という先入観からではなく、個人としっかり向き合ってくれて、得意不得意をどう活かせるかを親身に考えてくださいました。 また、CAだったからこそ活かせそうなこと、心配なことも十二分にわかってらっしゃるため、会社側にもギャップを与えないやり方でサポートしてくれます。
CAの仕事は特殊なので、航空業界に精通している人が相手だと話しやすいですよね。
クララさんの支援を受けるまでは自分には何の取り柄も資格もないし、CAの経験を活かせることも殆ど無いと思っていました。 実際にハローワークや転職サイトで調べても選択肢がかなり狭く、やりたい事も中々見つからなかったし…。 良いなぁと思う仕事があっても「私にできるわけない...」と怖気付いてしまいがちでしたが、クララさんは私が他の職業に対して勝手に上げすぎていたハードルをいつも下げてくれたので、「それなら私にもできるかも!」と思えるようになり勇気を持って挑めました。
異業種がどんなものなのか、はじめは全く想像できないしハードルが高いですよね。わかります。
改めて思い返すと、今幸せなのはあの時クララさんに相談できたからだと心から思います。まずは相談だけでもしてみては?と皆さんにおすすめしたいです!
チェルシーさんの今後の目標と、CREWへのメッセージをお願いします。
わたしがいま勤めている「みんな電力株式会社」は、電力会社の枠を越えて、お客様と「顔の見える○○」を繋ぐプラットフォーマーとなり、”おもしろい”を大事にしながら社会をアップデートすることを目指しています。 今後も様々な業界の方と面白いことができると思うので、お世話になったエアライン業界の方々と一緒に何かプロジェクトを組めたら楽しいなとは思います。
転職を考え始めた時、自分は地上に降りてなんの役にも立たないと思っていました。 でも自分では特別だと思っていない力が実は重宝される力だったりすることを知りました。 また、難しく考えずに思い切ってチャレンジしてみると案外頑張れるものなので恐れすぎも注意だと学びました! まだまだ仕事に関しては日々反省ですが、毎日楽しく働けていて、転職後の私の幸福度は人生最高クラスです! 皆さんも新たなステージで自分の思うような生き方や輝き方ができますように! 陰ながら応援しています。
「夢を叶え切ってからも楽しく働く」ことを実現したチェルシーさん。
自分のスキルを時に客観的に分析したり可能性を狭めず挑戦することの
大切さを改めて感じました。
チェルシーさんのSNSアカウントでは今のお仕事のことや 元クルーならではの発信を見ることができるのでぜひチェックしてみてください。
チェルシーさん、ありがとうございました!
CREW WORLD Official MUSEとして、インタビュワーをさせていただきました!
松永有加
オフィスコンシェルジュ・Official MUSE・ライター
(徳島県出身)
明治学院大学卒業後、日系航空会社にて客室乗務員を約4年間経験。国内外を乗務する。
体調を崩し休職したことをきっかけに学生時代から親交のあった駒崎と再会、キャリア支援を受け転職。現在はオフィスコンシェルジュとして働きながらCREW WORLDの記事執筆を担当。
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